数多く存在する自転車用ライトを選択するうえで、明るさ・点灯時間・重さは重要な判断基準です。
ところが、実際にライトを選ぶ段階になるといろいろわからない点が出てきます。
- カタログで「800ルーメン」と謳うライトが複数あるがみな同じ明るさなのか?
- 実際には何時間持つのか?
- 明るくて長時間持つとしても、重くて取り扱いにくいことはないのか?
このブログでは、ライトのルーメン(全光束)・点灯している時間・重量を実際に計測しています。
その結果に基づき以下の情報を提供します。
「(実測) 点灯時間」
「(実測) 平均ルーメン」
「(実測) ルーメン総出力」
「(実測) ルーメン総出力・ウェイト・レシオ (LWR)」
これらは本サイト独自の方法で算出しています。
本ブログを読んだ方がライトを選定する際にこれらの情報を役立てることができます。
Contents
なぜ独自の性能指標を用いているのか?
ライトのメーカーが提示する公称ルーメン値の多くは点灯開始直後の光量です。
一方、公称ルーメン値は次第に暗くなるライトの性能を表さないという欠点があります。
そのため、点灯時間中の光量の平均値(平均ルーメン)と、点灯時間中に発生した光量の総量(ルーメン総出力)を算出しています。
また、およびライトの実測重量も加味した性能指標として、ルーメン総出力・ウェイト・レシオ(LWR)を算出しています。
(実測) 点灯初期ルーメン
点灯開始直後(30〜120秒後)のライトのルーメン(全光束)です。
これは携帯型ライトの性能評価規格である ANSI/PLATO FL1 Standardの測定方法を参考にしています。
一般にライトの公称ルーメンはこの点灯初期の光量を用います。
ですが、多くのライトは点灯開始後が最も明るくなります。時間が経つにつれ暗くなっていきます。
そのため本サイトでは、ライトの光量を示す指標としては点灯初期ルーメンは重視していません。
(実測) 点灯時間
ライトを点灯したあと、その光量が点灯初期ルーメンの10%になるまでの時間です。
これについても ANSI/PLATO FL1 Standardの測定方法を参考にしています。
なぜライトが消えるまで、ではなく、点灯初期光量の10%になるまで、としているか?
その理由は実用に耐えない光量のまま点灯し続ける時間を除外するためです。
(実測) 平均ルーメン
点灯時間中のルーメンを平均化した値です。
点灯開始直後のみ明るいライトはその初期ルーメン値をカタログのスペックに記載している場合があります。
そのあと急激に暗くして点灯時間を長くしていることがあります。
この平均ルーメンはそのようなライトの場合に低い値となります。
(実測) ルーメン総出力
ライトが点灯時間中に発生させた、累計の光量です。
ライトの光量が大きいほど、および点灯時間が長いほど、このルーメン総出力は大きくなります。
下記グラフの黄色部分の面積に相当します。
仮に、100ルーメンで10時間にわたって点灯するライトがあったとします。
そのルーメン総出力は1,000(=100ルーメン * 10時間)です。
また、ルーメン総出力 = 平均ルーメン * 点灯時間 となります。
なおルーメン総出力は当サイト独自の用語です。他所では通じません。
(実測) ルーメン総出力・ウェイト・レシオ (LWR)
(実測)ルーメン総出力をライトの実測重量(アタッチメントとバッテリー込みのグラム数)で割った値です。
当サイトではライトの性能を判定するうえで決定的な指標とみなしています。
言葉が多少長いので、LWRと略すことがあります。
例えばルーメン総出力が1,000、重量が100gのライトの場合、LWRは10.0となります。
明るくても重量のあるライトはこのLWRが小さくなります。
出力の大きいバッテリーにハイパワーのライトを組み合わせることにより光量は容易に増加させることができます。しかしそれは重いライトとなります。
自動車用のバッテリーとライトを自転車に搭載したらどうなるかを想像してみましょう。重くてとても軽快には漕げません。
ルーメン総出力・ウェイト・レシオにより重さの割に明るいライトを見つけることができます。
まとめ
本サイトでライトの実測結果に基づき、以下の情報を提供します。
- (実測) 点灯時間
ライトを点灯したあと、その光量が点灯初期ルーメンの10%になるまでの時間 - (実測) 平均ルーメン
点灯時間中のルーメンを平均化した値 - (実測) ルーメン総出力
ライトが点灯時間中に発生させた、累計の光量 - ルーメン総出力・ウェイト・レシオ (LWR)
(実測)ルーメン総出力をライトの実測重量(アタッチメントとバッテリー込みのグラム数)で割った値
これらの情報をライト選びの参考として利用することが可能です。