【ルーメン実測レビュー】 OLIGHT RN400

軽量でコンパクトなライト。LWRの低さと点灯初期の光量ブーストが難点。

Contents

総評

後述の計測の結果を踏まえ、まず、このライトの良い点・いまいちな点、およびおすすめできる人について記載します。

良い点

  • 他のライトと比べて絶対的な重量が小さく、かつコンパクト。

いまいちな点

  • ルーメンが公称値より高いのは、点灯開始直後の4〜5分間のみ。
    点灯時間の大部分は公称値より3〜4割低いルーメン値となる。
  • LWR値(重量・ルーメン・点灯時間を考慮した性能数値)が、これまで(2022年5月現在)計測したライトの中で最も低い。

こういう人におすすめ

  • 短時間の利用にあたり、ライトの絶対重量を減らしたい人。
  • ハンドルバー周りの取付スペースに制約があり、極力サイズの小さいライトを用いたい人。

計測結果の概要

計測結果の概要として、ルーメン総出力・ウェイト・レシオ(LWR)の値を取り上げます。
このLWRは光量(全光束)・点灯時間・ライト重量のすべてを加味した、総合的な性能を表す指標です。
また、LWRを他のライトと相対的に比較した偏差値も記載します。
(偏差値は他のライトの評価結果が増えるにつれ、今後も随時変動します)

モード(実測)
ルーメン総出力
・ウェイト
・レシオ
(LWR)
LWR偏差値
HIGH4.2833
MID4.5434
LOW4.4634

LWR偏差値が30台と、これまで計測したライトの中ではかなり低いLWRです。
このライトの100g以下という軽さを考慮しても、光量と点灯時間が今ひとつであることを意味します。

計測結果の詳細

(1) HIGHモード (公称: 460ルーメン・1時間40分)

実測ルーメンが公称値を上回っているのは、点灯開始直後の5分間のみです。
点灯時間中の大部分は公称値より3割以上低い、250ルーメンで安定します。
点灯当初がもっとも明るく、そのあと光量が急減した後に安定するのは、OLIGHTのRN1500と似た傾向です。
点灯時間は1時間37分であり、公称値とほぼ同じです。

(2) MIDモード (公称: 200ルーメン・3時間10分)

実測ルーメンが公称値を上回っているのは、点灯開始直後の4分間のみです。
点灯時間中の大部分は公称値より3割以上低い、123ルーメンで安定します。
点灯時間は3時間30分であり、公称値より20分程度長い時間です。
ただし点灯終了間際の9分間は光量が急減します。

(3) LOWモード (公称: 100ルーメン・6時間30分)

実測ルーメンが公称値を上回っているのは、点灯開始直後の4分間のみです。
点灯時間中の大部分は公称値より4割ほど低い、60ルーメン前後で安定します。
このルーメン値の場合、夜間使用が適さない状況も多いと思います。
点灯時間は7時間20分であり、公称値より50分程度長い時間です。

まとめ

点灯時間の大部分が公称値より大幅に(マイナス3〜4割)低いライトです。
公称ルーメンベースで性能を捉えると、ライド時に「思ったよりも暗い」と感じるかもしれません。
また、LWRの値が他メーカーの製品やOLIGHTの他機種に比べても低いです。コンパクトさ以上に点灯時間・ルーメン値が出ていません。短時間の使用が多い人も充電頻度が上がります。
所持するライトの重量・サイズを切り詰める必要がなく、予算的に許容できる場合は、光量が安定しLWR値が高いRN800をお勧めします。

なお、他のRNシリーズと同様に充電しながらの使用が可能です。そのメリットを活かして外部のバッテリーを使う前提であれば軽量さの長所が活かせるかもしれません。

(参考) 基本スペック

重量
(実測)グラム数にはバッテリー・アタッチメントの重量を含む。
(公称)グラム数にそれらの重量を含むかはメーカーにより異なる。

(実測)グラム数(公称)グラム数
9785

その他スペック

(公称)防水・防塵等級充電端子バッテリータイプ
IPX7USB Type-C内蔵

(参考) パッケージング、本体

OLIGHTのいつもの丁寧な意匠のパッケージです。
他のOLIGHTの機種と同様に、マウントと複数の長さのストラップが付属します。

重量は97g。内訳はライト本体が82g、固定具が15gです。
2022年5月現在でこれまで計測したライトの中では最軽量です。
バッテリーの容量が900mAhと他機種より大幅に小さいライトです。その点が軽量化に寄与しています。

補足: コンパクトさのメリット

取付時にコンパクトさのメリットを受けられる場合があります。
例えば私の自転車では以下のハンドル前部取り付けのGarmin型マウントを付けています。
しかしOLIGHTのRN800やRN1500だと長すぎて尾部がつっかえてしまい収まりません。

RN400だとこのように問題なく収納できます。

加えて、上記の写真で白いUSB-Cケーブルが伸びていますが、外部バッテリーから給電しながら利用する方法が採れます(他のOLIGHT機種と同様)。
これはRN400のように小容量のバッテリー搭載機種の欠点をカバーするために採用できる方法です。
ただしライドしながらの給電は、USB端子からの雨水の侵入や、外部バッテリーの装着方法など、ケアしないといけないことが増えるのが難点です。

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RN400

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OLIGHT (オーライト)